ステロイドを止めて「水かぶり」のみで 湿疹が消えたI

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『「水かぶり」でアレルギー知らず!』発売からまもなく1年になります。
この間様ざまな反響がありましたが、なかで驚くほどの成果を示してくれたママさんがいます。京都府在住のYさん(30代)、2人の子どもを持つ主婦です。
Yさんは、生後7カ月(3月現在)の息子が生まれた時から顔に湿疹があり、まもなく全身に広がったため、医師の処方でステロイドを使用していました。しかしステロイド使用には不安があり、悩んでいたところ、本書と出会い「水かぶり」を決意。
まだ寒さの残る3月初めからはじめて、2カ月後には全身の湿疹が消滅するまでに至りました。
Yさんとは、「水かぶり」をはじめてまもない頃、ステロイド使用について相談のメールを寄せられたのをきっかけに、交流が始まりました。
すぐにベテラン保健師の中西さんを紹介して、アドバイスをお願いし、Yさんとの間でメールでのやりとりがはじまりました。
お2人のメールを見ると、中西さんのアドバイスにより勇気づけられたYさんが、自信をもって「水かけ」を行ない、見る見る改善していく様子がうかがえます。
リアルタイムでの改善例を、アレルギーの子を持つ母親たち、そしてこれから「水かぶり」をはじめようとしているママたちの参考にしていただきたいと、この貴重なメールを公開させていただくことにしました。
お2人には、快くご了解いただきました。
 
「水かぶり」2ヵ月後、
湿疹も消えて元気いっぱいの坊や。

2014年3月20日
Yさんよりはじめて届いたメールです。

「水かけの効果を確認。
ステロイドを止めるべきか…」


・・・生後7カ月の息子は、生まれてから顔に湿疹があり、医師からは「すぐによくなる」と言われていたのですが、一向によくならず、4カ月くらいで全身に広がったため、病院へ行き、ステロイドを処方されて塗っています。
塗っているとキレイなのですが、止めるとぶり返すので、仕方なく塗っている感じです。
そんな時、図書館で『「水かぶり」でアレルギー知らず!』を見つけ、衝撃を受けました。
何度も読み返し、十分納得してから「水かぶり」をはじめました。
3月7日に開始して、今日で2週間になり、足にあった白いブツブツ、顔の赤みは日に日によくなっています。
今後のステロイドとのつきあい方ですが、このまま様子をみて少しずつ減らしていったらよいのか、塗ることにより自力でホルモンを分泌する能力が低下するようなら、いっそのこと塗るのをがまんした方がよいのか、迷っています。
体験者のケースなど、お聞かせいただきたくよろしくお願いします。・・・

本を読んではじめられたとのこと、いいと思ってもすぐに行動に踏み切る女性は少ないもの。Yさんはすばらしく聡明で、勇気のあるママさんだと感心しました。
できるだけサポートしたいと思い、早速「水かぶり」で何人もの子どものアレルギーを改善した実績のある、保健師の中西ヒロ子さんに連絡。中西さんはすぐに対応してくれました。
 
3月23日
中西さんのメールです。

・・・冷水浴は、ステロイドのように1回塗っただけで湿疹が消えるなんてことはないですが、自前の副腎皮質ホルモンの分泌を促進して、確実に湿疹を抑える効果が期待できます。
お便りでは、日に日によくなっているとのこと、ここまでくれば、ステロイドを止めても心配ないでしょう。
なぜ冷水浴かというと、今の赤ちゃんは生まれた時から寒冷の刺激がなく、あたためられすぎるから、副腎という臓器がうまく育っていない。そこで冷水の刺激で副腎を活性化させて、自前の副腎皮質ホルモンをしっかり分泌して自力で抑えようというわけ。
新生児訪問をすると、冬なのに赤ちゃんの顔や背中に汗疹ができているんですよ。家でも病院と同じような環境にしないといけないと、夜間もエアコンをかけっぱなしだから。赤ちゃんはいい迷惑ですよね・・・

3月24日
Yさんのメール。

「ステロイドは
思い切って止めました…」


・・・ステロイドは、中西様、高木様のメールを拝見してから思い切ってやめました。
湿疹が出るのは正直怖いのですが、体内の力を信じてがんばっていきたいと思っています。
最初は「逆に風邪をひくのではないか」と半信半疑だった主人も、湿疹の改善を見て、自分も冷水シャワーをするようになりました。軽度の花粉症持ちなので。
家族の協力、皆様の後押しでがんばれそうです。・・・
 
3月28日
中西さんのメール。

皮膚は「見える」から気が気でないんですよね。しかも本人より見ているほうががまんできない。周囲の人たちの視線、言動などもつらい・・・。
症状はからだを治すために表れます。クスリで症状を消すことは、治す力を衰えさせ、長引かせることになります。
ステロイド剤などホルモン治療を続けていた人によると、感情のコントロールができにくくなると聞きました。塗っただけで劇的に効くというのは、やっぱりコワイ。
痒みも、冷水浴効果で、副腎のアドレナリン分泌が盛んになりますから、ずっとラクになるはず・・・。

4月18日 
3週間後Yさんのメール。

「1カ月を過ぎた頃から、
急激によくなりました。
周囲からもよくなったねと言われて…」


・・・「水かけ」は入浴時に2回行なっています。1回だけだとかなり冷たく感じるので、温冷をくり返すと、2回目の水が気持ちよく感じられます。
1回目は1分。2回目は2分近くしています。湿疹を洗い流す気持ちで、ひどい所は長めに当てています。
小さな赤いニキビ状の湿疹が顔、お腹、背中、股にあり、足はこれから赤い湿疹に変わりそうな白いブツブツがありました。
変化が現れたのは、「水かけ」を始めてから10日ほどたってからです。足の白いブツブツが消えました。
これに希望が持てるようになりました。
ステロイドは湿疹のひどいところに塗っていましたが、皆様のアドバイスで3月末に思い切ってやめました。
急激によくなったのは1カ月を過ぎた頃です。顔の湿疹が完全ではないですが、気にならなくなりました。いつも顔を会わせている幼稚園のママさんにも「よくなったね」と言われるようになりました。
まだ顔、口周りが赤かったり、ところどころポツリ、ニキビみたいなものがあります。
背中、お腹、股はまだ湿疹がありますが、日増しに薄くなってきているような気がします。
せっけんを使うのは頭、手、足、股のみで、あとはお湯で洗い流す程度にしています。カサつきが気になるので。
 
4月18日 
追加のメール。

「風邪気味だった息子が
2日ほどで治ってしまいました…」


・・・鼻水をたれていた息子が、水かけのせいか2日ほどで治ってしまいました。
生後2ヵ月ではじめて風邪をひいた時は、1カ月ほど長引いて心配していたのがウソのように治ってビックリしました。
いろいろな恩恵があるものですね。
 
保健師中西ヒロ子さん
4月19日
中西さんのメール。


クスリいらずでおめでとう。
今は子どもの医療費無料化で、ちょっとした風邪でも病院に行くようになり、大量のクスリが投与されます。昔は「子どもはひとつ病気をするごとに丈夫になる」(免疫力を獲得して)と言われたものですが、これでは自然治癒力が身につきません。 丈夫な子育ては、お母さんの考え方に委ねられています。

4月22日 
Yさんのメール。

「クスリいらずは本当に気持ちいい…」


・・・あれからお腹にあった小さいニキビ状の湿疹が消えてしまいました。まだ出ては消えてをくり返す場所はありますが、冷水浴をはじめて1カ月半、正直こんなに改善するとは思いませんでした。
クスリいらずは本当に気持ちのいいものですね。
肌はカサカサですが、以前に比べて痒がるしぐさが少なくなりました・・・
 
Yさんのうれしそうな声が聞こえてきそうなメールです。
開始からわずか1カ月半でこれほどの改善がみられるとは、私たちにとってもうれしい驚きでした。
最後に全般的な経過報告をお願いして、いくつか質問に答えていただきました。
 
5月23日
Yさんの最後のメール。

「2カ月を過ぎると、
からだの湿疹が消滅。
引っ掻くクセもなくなりました…」


Q 本を読んでの感想を聞かせてください。
A 最初に図書館でさっと読んだときは、正直「本当かなあ」と半信半疑でした。後で借りて家でじっくり読ませてもらい、小山内理論に納得しました。
私自身、なぜ今は昔に比べアレルギーやアトピーがこれほど多いのか、ずっと疑問に感じていました。本書にはその本質が記されています。本を読み終えた後、すべての謎が解けたようで、スッキリしました。説明もわかりやすく、頭にどんどん入ってきました。
Q 実践するにあたって不安はありましたか。
A やはりありました。まだ3月で寒かったですし、勇気が要りました。でも息子の湿疹が治るなら、冷たいだけで副作用もないし、軽いもんだと。期待を持ちつつ実践あるのみだ、との心境でした。
Q 子どもの様子はどうでしたか。
A 初日から4歳の娘と3人で実践しました。娘はあまりの冷たさに半泣きでしたが、ここで引き下がるとやめてしまうと思い、「プールごっこよ」と苦し紛れに何とか楽しくできるようつとめました。「風邪をひかなくなる」「お風呂から出たらポカポカするよ」とよく言ってきかせると、「明日もする」と素直に聞き入れてくれたので、ホッとしたのを覚えています。
息子は毎回泣き叫んでいましたが、娘と私が笑いながら水かけをしているのをみているからか、慣れたのか、最近は水をかけられてもジッとして(耐えて!?)いることが多くなりました。
Q なにか困ったことはありましたか。
A 主人を説得するのが少しタイヘンでした。「こんなに冷たくなって大丈夫か?やっぱり病院へ行こう」と、常に言っていたので、精神的にしんどかったです。
経過を見ていくうちに、今では「すごいなあ」と感心しています。
Q ざっとこれまでの経過を見ていくと。
A 水かぶりをするまでは、顔、頭、お腹、背中、は赤いブツブツの湿疹、足は湿疹に変わりそうな白いブツブツがありました。
2週間を過ぎた頃、頭の赤み、足の湿疹がなくなり、1カ月を過ぎると、顔の湿疹がなくなりました。
2か月を過ぎると、からだの湿疹が消滅しました。
湿疹が消えると同時に、引っ掻くクセがなくなりました。
現在は疲れたり、夜になると顔に少し赤い湿疹がほっぺたに出ますが、朝には消えています。肌は相変わらずカサカサですが、今後に期待したいです。
(注 中西さんによると「皮膚細胞は2〜3週間で新しく再生されますから、必ずスベスベになります。皮膚細胞は、あたためるより冷やしたほうが分裂がよくなりますから、薄着の習慣をつけましょう」とのことです)
Q ほかに何か変化はありましたか
A 風邪をひかなくなりました。
私も娘も風邪をひいたのですが、軽く鼻かぜで終わりました。
息子はそれまでからだも弱く、生後2カ月で風邪をひいたら1カ月も長引き、心配したものです。それが「水かけ」をするようになってから風邪をひいていません。湿疹も含め、からだが強くなっているのだなと、目に見えてよくわかります。
今までは、子育てといえば、食べ物の心配や身体の成長を考えてきましたが、この本に出会ってから、内臓とくに副腎の発育がいかに大事か、痛感させられました。
同じ幼稚園で、アトピーに悩まされているママさんに、私の体験を伝えて、本を渡しました。微力ながら私も、「水かぶり」のすばらしさをつたえていきたいです・・・
               

ちなみに一緒にはじめたママも、「水かぶり」の恩恵を受けているようで、
「私も血流がよくなったのでしょうか、なんだか疲れにくくなったように感じます。肩こりもなくなった感じですし、からだが軽いです・・・」とのことです。
中西さんの感想です。
「Yさんはたくましく、ひとまわり大きな母親になりました。
息子さんの湿疹をきっかけに、からだのしくみに目を向け、観察できるようになり、食生活を含め生活習慣全般を見直すことにもなりました。
その能力は、2人の子どもだけでなく、周囲にも恩恵をもたらすことでしょう」
Yさんの決断は、大きな実りをもたらしましたが、もちろん個人差もありますし、季節にもよりますし、誰もが同じ結果が得られるとは限りません。
しかし、Yさんの言われるように「冷たいだけで、副作用もないし、 息子の湿疹が治るなら軽いもんだ」との思いで、やってみるだけの価値はあると思いませんか。
夏に向かって「水かぶり」が気持ちのいい季節、今からはじめて、冷水効果の大きい冬に備えましょう。
小さい子どもは、水遊び感覚で楽しみながら慣れさせます。
6月16日 
Yさんからうれしいメールが届きました。

「 ・・・つい最近ですが、 息子がついにツルツル肌を手に入れる事ができました!  薬、保湿剤がなくて良いなんて夢のようです。 姑さんも肌を見て感激していました ・・・」


 
湿疹は消えたもののカサカサの肌が気になっていたYさん、ついにツルツル肌を手に入れて満願成就です。
水かぶり開始から約3か月、ステロイドを止めて自力で完治したわけですね!
ママの勇気と英断に心からの敬意を表します。
おめでとう!
次回は、アトピー性皮膚炎の子どもを持つ母親と中西保健師の、1年にわたる闘いの記録をお届けします。同じ悩みを持つママパパ、乞うご期待です!


(文責 高木亜由子)
2014年7月2日  

●このコーナーに関するご意見、ご質問をお寄せください。
   小山内博の健康づくり全般に関するご意見も承ります。
●「トピックス」は、皆様との意見交換の場としたいと思っております。

『「水かぶり」でアレルギー知らず!』小山内博士の、生命をつよくする子育ての知恵